新規就農者にはうれしい環境がある

新規就農者にはうれしい環境がある
  • 草の会の若手メンバー

    「くらぶち草の会も高齢化しているので……」って、よその産地はどうすればいいのでしょう。もっともっと若手を増やしたいというみなさん、どんどん新規就農者を増やしてください。

  • そこで農業を選んだ理由は?
  • 利波 アイコン自給自足に興味がわいてきて、最初はボラバイトという、住み込みで農業体験ができるようなところに行ったんです。それが北軽井沢で、もっと農業のことが知りたいと、群馬県の川上村、冬場には栃木県で勉強しました。
  • お二人とも、最終的にくらぶち草の会に来た理由は何ですか?
  • 利波 アイコン川上村の農場は、らでぃっしゅぼーやさんと取引があって、担当者の方から「くらぶちは就農しやすい」と教えていただいて。
  • 柴田 アイコンうちは女房がいろんな農場に行ってたんですが、そこで「新規就農者を受け入れているところが群馬にあるよ」と教わったんです。
  • ここが就農しやすいって理由は? 普通は畑の土地を手に入れるのにかなり苦労しますよね。
  • 柴田 アイコン整備された土地ではないですけど、比較的手に入りやすいですね。自分は梅林だったところを借りて「そのかわり梅切ってね〜」って(笑)。
  • 利波さんはどうやって土地を手に入れた。やっぱり梅林?(笑)
  • 利波 アイコンうちは大丈夫でした(笑)。放棄地みたいにはなってましたけど、木までは生えてなかったです。

  • 柴田 アイコン開墾した人は少ないですよ。僕の場合、畑の条件は良かったけど梅があったという……開墾したもう一人はリンゴの木を切った(笑)。
  • 倉渕町って有機栽培に向いた土地なんですか?
  • 柴田 アイコンもちろん草の会の人たちは農薬を使いませんけど、ここらでは慣行栽培の人たちでもあまり農薬を使わないですね。
  • ということは農薬を使わなくてもいい環境があるんでしょうか?
  • 鳴石の前の柴田さん、利波さん

    事務所の近くの鳴石(なるいし:写真左)の前で。叩くとゴ〜ンと鐘のような音がする不思議な石。鳴石集落の3人の生産者で「くらぶち草の会」は結成されました。

  • 柴田 アイコン冬が寒いですからね、虫も越冬できなかったり(笑)。
  • 利波 アイコンリセットされるんです!

  • 土地がある、農業に向いた環境、それ以外の利点っていうと販路があることとか。新規就農者が特に多い理由って何なんでしょう?
  • 利波 アイコン販路があることは大きいです。1年目からつくることに集中できますから。
  • 柴田 アイコン草の会が新規就農者に人気があるのは、佐藤会長の人柄がいいからって言われますね。自分もそうでした。それからここは、ゆるいというか……ゴリゴリやってもいいし、のんびりやってもいいし、受け入れる幅が広いんですよ。会自体もいいし、先輩がいっぱいいて、みんなが助けてくれるんですよね。
  • 利波 アイコン住むところまで世話してもらいましたからね。ただ、畑を探すより家を探すほうが難しいかな。僕は今、最初に住んだところの土地を売ってもらって家を建築中です。
  • 柴田 アイコン僕は馬を飼いたいので山を探してるんですよ。なかなか条件に合うところが見つからないですが。

  • 30代でさっさと家を建てちゃう利波さんもすごいけど、山を買うって柴田さんかっこいいー!ところで、途中でやめようとか思いませんでしたか?こんなはずじゃなかったとか。
  • 柴田 アイコン農業に関しては全くないですね。どんな仕事でもきついことはありますから。農業は仕事のペースを自分で作れるのがいいな。いくらでも好きにしていい。それから、馬を飼いたいのも含めて、農業って生活の一部だって思うんですよ。野菜を植えるのに木が邪魔だから切る、それを薪ストーブの薪にする。全てが農業の、生活の延長上にある。利波くんも他のことしようとは思わないよね?
  • 利波 アイコンそうだね〜。僕も「これで独立する」という覚悟があったから途中でやめようとは思わなかったな。会社での仕事は自分でやってる感じがしなかったというか……、農業は自分で全てやれるっていうのがすごく楽しかったですね。
  • 困ったなぁ(笑)。途中で逃げ出したくなった!とか聞きたかったのに。
  • 倉渕の仲間たち
  • 利波さんのこだわりグッズ 仲間たち
  • 利波さんの「倉渕をもっともっと楽しい町に!! そんな思いを持った大切な仲間たち」。写真は昨年巨大ビニールプールを設置して開催したウォータマン・フェスの時のもの。柴田さんも「とても賑わった楽しいイベント」と絶賛。